読み聞かせは文字が読めない子供にしてあげるものですが、この記事では、親の価値観を広げる読み聞かせ術についてお伝えします。

「子供に絵本を好きになってほしい」と7年間読み聞かせをしてきましたが、読んで世界が広がったのは親の方でした。
子育ては「○○すべき」と、毎日がいっぱいいっぱいで狭い視野でしか物事を考えられなかったときに、絵本は親の価値観を広げてくれました。価値観を広げてくれた読み聞かせ術は、この3つです。
- 絵本と日常生活で繋がりを見つける
- 子供が絵本を選ぶ
- 何度も何度も読む
すばらしい絵本はいつのまにかやさしい世界に引き込んで大切なことをおしえてくれるもの。
子育てで「子供に国語力を身につけさせたい」と始めた読み聞かせ。はじめは、子供の話に耳を傾けていなかった私が、読み聞かせを通じて自分の価値観が広がり、さらに子供の価値観を認められるようになりました。読み聞かせに対する認識が変わるかもしれません。ぜひお読みください。
読み聞かせが「勉強する子」につながる3つの理由

- 楽しさが学びのイメージになる
- 読み聞かせ=リラックスした楽しい時間
- 子どもにとって「学ぶ=楽しい」というイメージが定着 - 自分で選ぶ経験が主体性につながる
- 絵本選びを子どもに任せることで「自分で選ぶ=自分で学ぶ」の土台になる - 繰り返しが集中力と安心感を育てる
- 同じ本を何度も読む体験 → 集中力が高まり、挑戦しても大丈夫という安心感につながる
(必要であれば、このあたりに「子どもの自己概念が早期に形成される」などの知見を簡単に引用できますが、重くしすぎないようにする)
たとえば、「子どもの自己肯定感は早い段階で形作られる傾向がある」という研究があります:“Children’s self-esteem is already established by age 5” という報道(ワシントン大学の研究など) UW Homepage
このような言及を「幼いうちからの読み聞かせで安心感を育むことの意義」の一文に挟むと補強になります。
親の価値観が広がる読み聞かせ術のポイントは、絵本と日常生活で繋がりを見つけること。絵本は自分にない考えを取り入れられるため、日常生活と繋がるとその考えが自分の一部になっていきます。
たとえば、「ウサギとカメ」の童話をよく読んでいた頃、お風呂上がりのお着替え競争では「ウサギさんみたいにめっちゃ早いんだよ!」と4歳の次男は読んだ絵本を思い出しながら自分で素早く着替えていました。
母はのんびり着替えながら、「次男は今、パンツを履いています」などのように実況中継しながら親子共に楽しく素早くお着替えができました。

「早く着替えなさい」と言わなくなった!子どもが自分で素早くお着替えしてくれるなんて、らくちーん!
子育てで「○○して!」「○○しなさい」と指示語ばかりだった。
➡子供と共通の話題が増え、笑顔で話す時間も増えた。
読み聞かせを通じて「この本を選んでよかった!」「あんな風になりたい!」という気持ちの種を植えて子供の自己肯定感を育てていく過程で、親自身も子供の笑顔をみて自己肯定感を育てられることを実感しました。
子供が絵本を選ぶ

親の価値観が広がる読み聞かせ術のポイントは、どの絵本を読むのかを子供が決めること。子供が絵本を選ぶことで、次の効果があります。
- 自分が選んだ本を尊重するから、自ら進んで行動できる力になる
- 自分の好きなことを絵本で再認識するから、自己理解が深まる
- 自分が選んだ絵本を「良かった!」と思うから、自己効力感が高まる

図書館で「10冊まで」と毎回決めていたら、子供達は「自分で決める力」がつきました
ここで親の価値観が広がるのは、上記の3ステップで変化成長する我が子を間近で見ているからです。
都合の悪い子供の変化は、自分自身が受け付けられなかった。
➡子供が変化成長する姿を見て、自分自身も変化成長できることを信じられる
もし、あなた自身も内面から変わっていきたいと願っているのなら、子供の変化成長の過程とあなた自身の変化成長は同じ過程を歩むことになります。あなた自身も自分で読書する際に、3ステップを意識して「自分で決める力」をつけて内面から変わっていきましょう。
何度も何度も読む

親の価値観が広がる読み聞かせ術のポイントは、子供の読み聞かせに何度も何度も付き合うことです。子供は好きな絵本が見つかれば、同じ絵本を何度も何度も「読んで」とお願いするでしょう。そのときは時間が許すまで付き合ってあげましょう。

違う絵本読もうよ~と言ってました(笑)
子供が何度も何度も読んでとお願いするのは、子供の価値観と絵本の何かがマッチしたからです。価値観がマッチすると、こんなにも夢中になって何度も読むことができると、実感する出来事になるでしょう。
また、反対に読み聞かせの直後に感想を聞くのはやめましょう。理由はこちらです。
- 語彙力が少ない子どもは、自然な感情を言葉にできずストレスを感じる
- 親の期待に応えようとして、自分の感情を出せない
- 子どもの自由な発想を妨害する
一見、子どもに感想を聞くと、「語彙力がつきそう」「感情表現が身につきそう」など良さそうに思えますが、絵本の世界観に浸っていた子供を現実に引き戻してしまいます。
子どもの方から感想を言ってきたらポジティブに受け止め、絵本の世界観を親子で楽しみましょう。

「パンどろぼう」を読んで「母ちゃんは食べるだけがいい」なんて自分の感想も伝えてたよ
小学生になって1人で読むようになったら、どんな内容なのか子どもから聞くこともありました。「本は共有すると楽しい」そんなポジティブな感覚をいつまでも持ってほしいですね!
勉強は面白いというママのセルフイメージが重要
使えるエビデンス例と使い方
- 親の Growth Mindset(成長志向性)と子どもの粘り強さ・学習行動の関連
→ 研究:親が成長志向 (growth mindset) を持っていると、子どもが「粘り強さ (persistence)」を示す傾向があるという調査結果が報告されている。 Frontiers+1
文章案例: 「ある研究によれば、親が“能力は伸びるものだ”という成長志向性を持っていると、子どもが困難に直面しても粘り強く挑戦しようとする傾向があると報告されています。Frontiers+1
つまり、ママ自身が“勉強は面白い”“できるようになる”という思い込みを持っていることが、子どもの“学びたい気持ち”を支える土台になります。」 - 母親の mindset が子どもの成長志向 (growth mindset) の維持・発展に関わる縦断研究
→ 北京の小学生対象の研究で、母親の成長志向性 (growth mindset) が、子どもの成長志向性の低下を抑える傾向があると示された。PMC
文章案例: 「また、縦断調査により、母親の成長志向性が比較的高く維持されている家庭では、子どもの成長志向性の低下がゆるやかであるという結果も出ています。PMC
このことは、ママ自身のセルフイメージや思い込みが、子どもの“学べる自分”を育てる長期的な影響を持つ可能性を示しています。」 - 親の支援 (parental support) が、成長志向性と学業成果・粘り強さの関係を後押しする
→ 研究:成長志向性と学業成果・粘り強さの関係は、子どもが「親からのサポートを感じているかどうか」によって強まるという報告。SpringerLink
文章案例: 「さらに、別の研究では、子どもが“親からの支援を感じている”と認識しているほど、成長志向性(ability is malleable)と学業成果・粘り強さのプラスの関係が強くなる、というデータも出ています。SpringerLink
つまり、ママが“応援する存在である”というセルフイメージを持つことは、子どもの学びを実質的に後押しする要素になるわけです。」
これらを組み込むと、見出し②の章は「ママの思い込みが子どもの内面と学習行動に与える影響」の理論的骨格をもたせることができます。
読み聞かせはママのセルフイメージを整える習慣になる
読み聞かせは、子どもに知識を与えるためだけのものではありません。
本を子どもに選ばせることで「任せられる私」を実感したり、繰り返し同じ本を読む時間に「根気強い私」を思い出したり。
上手に読む必要はなく、一緒に楽しんでいるだけで「寄り添える私」に気づけます。
たとえ短い時間でも読めたなら、それは「続けられる私」の証拠。
読み聞かせの時間そのものが「私は子どもの一番の味方だ」と胸を張れる瞬間になるのです。
読み聞かせでセルフイメージを整える流れ(シンプル版)
- 子どもに本を選ばせることで「任せられる私」になれる
- 同じ本を繰り返し読む時間が「根気強い私」を思い出させてくれる
- 上手に読む必要はなく、「一緒に楽しむ私」でいられる
- 子どもの反応に気づくだけで「寄り添える私」を感じられる
- 短時間でも読めたら「続けられる私」として自信になる
- 読み聞かせの時間自体が「私は子どもの一番の味方だ」と確かめる場になる
勉強する子を育てるカギはママのセルフイメージにあった!

価値観を広げる読み聞かせ術のポイントは以下です。
- 絵本と日常生活に繋がりを見つける
- 基本的に子どもが絵本を選ぶ
- 何度も何度も読む

読み聞かせのときだけ絵本を楽しむなんてもったいない!日常生活でもっと絵本の話を広げたら、子どもは楽しく、親は楽に、自己肯定力を育てられるでしょう。子育ての参考になれば嬉しいです。
ちなみに、子どもが登場する絵本を作ったこともあります。お腹にいるときから生まれるまでの絵本で何度も何度も読みました。この場合は母の方が思い入れが強いかもしれない。良い思い出です。
初めての誕生日に思い出をプレゼントしよう
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