学校行きたくないと不登校になった子供に「母親が原因かも」と罪悪感を感じてこのような対応をしていませんか?
- 心配することで愛情を示す
- 子どもの欲求をすべて叶えてあげる
- 子供のことで親が責任を感じる
大丈夫、不登校は母親が原因ではありません。子供が自分で解決していきます。今回この記事では、良かれと思って母親がしたことと子供の認識のズレについて3つ紹介します。そのズレに気づくだけで状況は好転していくでしょう。
親子が腹を割って話すためには、まずこのズレをなくしていこう
ズレ①心配して愛情を示す
「学校行きたくない」子供が突然そう言いだしたら、つい心配して子供からいろいろ聞きだしたくなるでしょう。母親なら子供を心配するのは自然なことです。
ところが、必要以上に心配して頻繁に下記の声掛けをしていると、子供は親の心配を素直に受け取りません。
- 「どうして学校行きたくないの?」
- 「先生が怖いの?友達にいじわるされた?」
- 「今日も学校行かないの?」
- 「他の子はちゃんと学校に通ってるよ」
- 「勉強に遅れちゃうよ」
子供を心配して掛けたこれらの言葉は、実は子供にとってかなりのプレッシャーとなってのしかかります。母親の不安感が子供に伝染しているからです。
そのメカニズムは、相手に共感するという脳の神経細胞「ミラーニューロン」の作用によるものです。
共感する脳細胞があるんだって!言葉だけじゃなくて、態度からも読み取るよ
心配する代わりに、信頼を示す言葉をかけよう
子供が本当にしてほしいことは、親からの心配ではなく、信頼感を示すことです。子供に寄り添い、子供の話の枠の中で話を広げ、子供がどの選択をしても応援する姿勢を見せることが大切です。
たとえば、状況に合わせて次の言葉をかけてみましょう。
- 「話したくなったら、いつでも話を聞くね」
- 「焦らなくてもいいから、あなたのペースでやっていこう」
- 「何があっても大丈夫!一緒に考えよう」
これらのメッセージは、子供に自分のペースで問題に向き合う勇気を持たせます。親は心配しすぎることなく、子供を信頼する勇気を持ちましょう。
ズレ②子供の欲求をすべて叶えてあげる
「子供の心を満たせば不登校が治ります!」カウンセラーが不登校の子の親にアドバイスする際によく言われる言葉です。
この言葉を聞いて、次のように子供の欲求だけを満たそうとするとお金がいくらあっても足りないため、おすすめしません。
- YouTubeを好きなだけ見させる
- ゲームを満足するまでやらせる
- スマホの課金も好きなようにさせる
- 子供部屋にテレビを購入する
- 欲しいものはすべて買い与える
子供の欲求は際限がありません。いくら欲求を満たしても不登校は治らないでしょう。むしろ、スマホやゲーム依存に陥る子供も増えていて、不登校が悪化する可能性もあります。
以下のデータで年齢と共に増加傾向にある子供のインターネット利用時間を見ても、危機感を感じざるを得ません。
引用:こども家庭庁「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果」
家庭でルールを決めたり、フィルタリングをしたりすると良いね
欲求をすべて叶えるのではなく、やりたい気持ちに共感して心を満たそう
子供が本当にしてほしいことは、自分の気持ちに共感し受け入れることです。複雑な理由で疲弊してしまった子供の心は、悲鳴をあげています。
YouTubeを見て現実逃避したいのかもしれないし、自分が欲しいものを買ってくれるのか親を試しているのかもしれません。
ですから、「〇〇やりたい」という子供の言葉に次の声掛けをしてみましょう。
- 「分かる」
- 「楽しそうだよね」
- 「好きなんだね」
子供の言葉をそのままオウム返しするだけで共感を示せます。たった一言、共感の言葉をかけるだけで、子供は気持ちを受け止めてくれたと安心し、心が満たされていくでしょう。
ちなみに、子供の欲求をすべて叶える必要はありません。親が叶えてあげると、自分で努力して手に入れる必要性を感じなくなり、自立心が育ちません。
子供が欲しがったときには「分かる!楽しそうだもんね」と共感してから、断りましょう。
ズレ③子供の不登校に親が責任を感じる
学校行きたくないと子どもが言うと、「自分の育て方が悪かったのではないか」と母親自身が責任を感じてしまいがちです。
母親が責任を感じすぎると、必要以上に過保護となり口出しをしたくなるため、不登校の問題がより複雑となり解決の妨げになります。
「不登校を解決したい」その焦りと責任を感じる気持ちはわかりますが、次の行動を取るのは、あまりおすすめしません。
- 子供の気持ちを完全無視して、学校に行かせる
- 親から頻繁に学校や教師と連絡を取り、問題解決を急ぐ
- 子供が何をしているのか、細かく質問しチェックする
しすぎず、しなさすぎず、バランスが大切よね
子供の問題は子供自身で向き合い主体的に解決できるように、親がサポートしよう
子どもが本当にしたいことは、自分で決めて動くことです。自分で決められないから問題意識も薄く、やる気を失っていくのでしょう。
自分で決めて動くことは幸福度にも関わってきます。子供の幸せを願うのなら、子供が決めたことを信じ、子供が主体的に動けるようにサポートしていくことを心掛けましょう。
母親が原因?子供は自分で解決します
子供の不登校に「母親が原因かも…」と悩んでいるあなたに、母親が良いと思っていることと、そのことに対して子供が受け取っている気持ちのズレを3つ紹介しました。
- ズレ①心配して愛情を示す
- ズレ②子供の欲求をすべて叶えてあげる
- ズレ③子供の不登校に親が責任を感じる
心配する代わりに、信頼を示す言葉をかけよう
欲求をすべて叶えるのではなく、やりたい気持ちに共感して心を満たそう
子供の問題は子供自身で向き合い主体的に解決できるように、親がサポートしよう
親子の信頼関係を築くことが、不登校を解決する1番の近道です。共感できることがあったらぜひやってみてくださいね!
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